第6話 音声フォーマット(1)
ツトム先輩、この前友達に、ブルーレイになって絵が綺麗になって、じゃあ音も良くなったんでしょう?って聞かれちゃったんですけど、
うまく説明できなくて…
聴き比べしてもらえばいいじゃん。
えぇー!
冗談だよ。じゃあ、音声フォーマットについて教えてあげようか。
はい、お願いします。
DVDとBDに共通する音声フォーマットとしては、リニアPCMと
Dolby DigitalとDTSっていうのがあるんだ。
それらの違いって何なんですか?
一番の違いは圧縮されているか、いないかだね。リニアPCMは非圧縮、Dolby DigitalとDTSは圧縮されているんだ。
だから、圧縮されていないリニアPCMが一番いい音なんだ。
そうなんですか。
音の話かい、確かに非圧縮であるリニアPCMはよい音質とされているけど、その分データサイズが大きくなってしまうんだ。
Dolby DigitalやDTSは人間の耳では聞き取れないようなデータを省いたりして圧縮し、データサイズを大幅に小さくし、かつ、聴感を損ねないように作られたフォーマットなんだ。
どうして圧縮する必要があるんですか?
DVDは容量があまり大きくなかったので、圧縮した音を使うことで、長時間のコンテンツを納めたり、映像により多くのデータ量を割り当てて画質を保つ事がよく行われてきたんだ。
そうなんですか。
BDになってもその考え方は変わらないと思うよ。ただBDは容量が大きくなったので、より高品位な、DTS-HD、DD+(ドルビーデジタルプラス)、Dolby TrueHDなどのフォーマットが追加されているんだ。
ところで、映画のソフトによく「5.1サラウンド」って書いてあるんですけど、これって何のことなんですか?
その話をすると長くなるし、これから人と会う約束があるのでまた今度にしよう。
はい。
部長、うまく逃げたな・・・。
じゃあ先輩、教えてくれますか?
えーとねぇ…あっ、お客さんに電話しなくちゃ。ちょっとごめんね…。
先輩、うまく逃げたな・・・。